謎解きイベントの基本的な流れ・構成と各謎の概要
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ツイートリアル脱出ゲームを筆頭とした謎解きイベントが全国的に広まっていく中で、イベント中の謎やストーリーの展開にもテンプレートのような広く使われる流れ・構成が生まれてきました。
テンプレ化は新しい体験や発見に重きを置く謎解きイベントとは相性が良くないように思われますが、謎解きイベントに成功する割合を高めたいといった場合や初めて謎解きイベントを作成する場合などには重宝するものになりえます。
このコラムでは謎解きイベントにおいて広く使用されている流れ・構成と、各段階における謎の概要について説明をしていきます。
基本的な流れ・構成
上図では、広くみられる謎解きイベントの謎の流れ・構成を示しています。
広く行われているチーム戦のイベントでは「小謎A→中謎A→小謎B→中謎B→大謎」のような、謎を解いていくのに合わせて物語やステップが進む場合が多いのに対し、周遊型では「小謎→大謎」といったシンプルな構成になっている場合が多いです。
周遊型の謎解きの構成がシンプルなことが多い理由としては、安価で参加がしやすいためにビギナー層の参加が多くなりやすいからという理由や、そもそも制限時間を設けていない周遊型は、その施設や地域を散策してもらうことを目的としているため、謎解きで詰まって諦められては本末転倒であるといった理由があります。
イベントに用いる謎解きの難易度や構成はイベントの目的に応じて選択しましょう。
小謎
小謎とは、多くの場合は一番初めやステップが進んだときに出題される、複数問からなる、比較的簡単な謎群や謎群の中のそれぞれの謎のことです。
答えの単語は、それぞれ次のステップに進むための情報になっていたり、指示の文字を含んでいたりします。
小謎に用いられる謎の形式は様々ですが、配布されたり会場内にあったりする様々な情報の中でも、特定の紙一枚で完結し、他のものを参照する必要のないものを一枚謎と言います。
一枚謎以外にも、ハサミや鏡などの用意されている小物を使う必要がある謎や、会場を探索して情報やアイテムを集める必要がある謎などがあります。
小謎を作成するうえで出来るだけ避けたいのは、難しくしすぎて参加者が最初や途中の段階で詰まってしまい、最後の謎まで辿り着けないことです。
参加者は惜しくもないところで失敗し、制作者としても折角作成した大謎を見てすらもらえないという事態が発生してしまいます。
このような事態が発生するのを防ぐためには、しっかりと対象層を想定したテストプレイを行うことが大切です。
中謎
小謎を解いた後に、次のステップへ進むための関門のような立ち位置で用意されているのが中謎です。
中謎には、小謎群を解いて出てきた情報を用いて解くものや、小謎で出てきたギミックを再利用して解くものなどがあります。
そのため、中謎の時点で一旦チームの全員が情報を共有して解く必要があることも少なからずあり、参加者としてはチーム全員で情報を共有するタイミング、運営者としてはチームの進行度を把握できるタイミングとなる場合が多いです。
また、公演形態や公演内容によっては、チェッカーアクションはあっても、中謎っぽい中謎が存在しない場合もあります。
大謎
謎解きイベントの最後に待ち構える謎が大謎です。
公演によってはウイニングランと呼ばれる謎がその後に存在する場合もありますが、基本的にはこの大謎が解ければイベントに成功すると言えるでしょう。
大謎も、基本的には中謎と同じで、小謎や中謎を解いて出てきた情報を用いて解くものや、小謎や中謎で出てきたギミックを再利用して解くものなどがあります。
また、大謎では、ストーリー中に出てきた情報や条件を確認し、自分たちが条件を満たすようにするものと最後に出てきた難解な指示と読み解くものが広く使用されています。
どちらも今までのストーリーや情報を確認し直すのが重要な謎になっています。
制作側としては、大謎を作る際には、基本的には何故そのようにする必要があるのかの根拠を充分に参加者に与えないと、ただの制作者の考えていること当てゲームになってしまうので注意が必要です。
まとめ
- 謎解きイベントは形式によって広く使用されているテンプレートが存在する。
- 小謎・中謎・大謎の特徴をそれぞれ理解しておくことで、イベントの成功率が上がるかもしれない
謎解きイベントの基本的な構成を理解しておくことは、謎解きイベントにおける成功率を高めたいときや初めて謎解きイベントを制作するときに役に立つかも知れません。
しかしその一方で、次の展開を予想しやすくなってしまうために、謎解きイベントに参加することが楽しくなくなってしまう可能性もあります。
謎解きイベントを作成する必要がある等の理由が無い限りは、あまりイベントの構成といったメタ的な部分については深く考えない方が良いかも知れません。
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